35.ジャックナイフの夏
作詞:売野雅勇
作曲:タケカワユキヒデ
引き潮の防波堤に 隠れてた文字が
夕映えに連れて来たの 夏の出来事
陽に灼けた背中抱いた 風のぬくもり
瞳を閉じて振り向いたの ひとり渚で
「裸のまま泳げよ・・・」悪戯な声の
裏でささやいてた真意 気づかなかった
さびついたジャックナイフのように
あゝあの夏を あゝ終れない
夢うつつ涙 浅い眠りが
たどり着くのは あなたの入江
濡れた砂 躓くたび カモメが飛びたつ
切なさの貝殻ひとつ 胸に置いて
若すぎて見えなかった 夏の破片に
ごめんね あなたひとり 傷ついてたのね
くるおしさに息を殺し 触れた胸に
あなたの指先が今も 残っているわ
さびついたジャックナイフが切った
6月の空 夏が降り出す
夢うつつ涙 浅い眠りが
たどり着くのは 氷の入江
さびついたジャックナイフのように
つのる想いが断ち切れなくて
さびついたジャックナイフのように
あゝあの夏を あゝ終れない
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